漢方の可能性を患者さんに

挨拶

代表世話人挨拶

代表世話人:齋藤 滋
 
img_rijicho_01.jpg  産婦人科漢方研究会は1981年(昭和56年)に日本産科婦人科学会最終日に開催されたことに始まります。当時の日本は医学の進歩がめざましく、西洋医学の面で先進国のレベルに追いつき、追い越すことが目標でありましたが、同時に、明治政府により一旦切り捨てられた漢方医学が再認識されるようにもなってきました。これは西洋医学の発展により、多くの疾患が治療されるであろうと疾患を対象に臨床を進めたところ、全人的な個の医療を行ってきた漢方療法の良さを取り入れた総合的な医療が必要であることが、多くの医師により認識されたからです。
 そのため、日本における漢方の医療の実践ならびに研究は、日を追って盛んとなり、西洋医学と東洋医学の融合が望まれ、多くの産婦人科医も漢方医学を臨床の場で実施するようになってきました。そのような状況で、産婦人科漢方研究会は発足し、本研究会で発表された演題は「産婦人科漢方研究のあゆみ」として第3回研究会発表から毎回掲載されるようになり、今日に至っています。1995年(平成7年)からは、日本産科婦人科学会最終日開催から独立し、毎年9月に研究会が開催されるように発展しました。その間、多くの知見が本研究会で発表され、生殖内分泌、周産期、婦人科腫瘍、女性医学の立場から、漢方製剤の効果などが発表され、多くの成果をあげてきました。西洋医学に東洋医学を加えることにより、これまで困難であった疾病の治療にも役立ち、また副作用軽減にもつながってくることが判明してきました。また、これまで経験的医学であった漢方医学に、エビデンスを重視する西洋医学の手法を取り入れ、漢方医学が科学的な医学に成長してきています。株式会社ツムラと共催で毎年開催される産婦人科漢方研究会には、全国から多くの産婦人科医や医療スタッフが参加していただいており、年々、充実してきております。
 最近になり、漢方医学が医学部教育のコアカリキュラムに組み込まれ、すべての医学生は漢方医学を学んでいます。今後、本研究会が心身一如の全人的医療を目指して、益々発展していくことを祈っています。